執筆者:末良 真里奈
vol.31
The Shinmonzen
皆さん、こんちには。12月になり、紅葉の季節となりました。前回までは、タイにあるシックスセンシズ ヤオノイを前編・後編と二本立てでご紹介致しました。今回は久しぶりに!国内にあるラグジュアリーホテルをご紹介させていただければと思います。
大阪駅から京都駅に着き、改札を出たすぐの所で、今回ご紹介するホテルのスタッフさんと待ち合わせです。ちゃんと合流できるか心配だったのですが、ホテルのロゴの入ったユニフォームを着用されていたので、すぐに合流できました。
駐車場へ行き、送迎車にて今回ステイするホテルへ向かいます。まず、送迎車の中でおしぼり、そして京都ならではのデザインのお水を頂きました。
車を走らせることおよそ15分。今回ご紹介するホテル、The Shinmonzenに到着します。
祇園のメインストリートからもすぐの位置、祇園白川にあるこちらのラグジュアリーブティックホテルThe Shinmonzenは、世界的に有名な建築家である安藤忠雄さんのデザイン。10年以上もの歳月をかけ、モダンかつ京都らしさのある、唯一無二のホテルが2021年12月に開業いたしました。
全9室、オールスイート。一つ一つのスイートの名前もデザインも異なり、毎回違うスイートに泊まりたくなるほど、どれも個性あふれる、Home away from home。第二の我が家の様な、ほっとする空間です。そして今回私がステイしたお部屋は、SUISHO。
The Shinmonzenの9つのスイートの中で一番広く、そして最上階に位置している1ベッドルームスイートです。
部屋に入り、すぐに目につくのが、アートの数々。これらの全てがオーナーさんの所有物。趣味で集めたものをそれぞれのお部屋に飾っているという、何とも寛大なオーナーさんです。そしてオーナーさんはアイルランド出身の不動産投資家、パディ・マッキレン氏。もともとホテリエとして活躍され、京都という場所に惹かれ、このプロジェクトをスタートさせたとの事。
お部屋は、センスの良さが際立ちつつアットホームな造り。
このお部屋はダブルベッドです。窓から京都の景色、そして下には祇園白川を流れる川が見えます。
バスルームは、一つ一つが時間をかけて選ばれた、とわかるようなものばかり。
ヒノキのバスタブに、高級感あふれるマーブルの壁。
そして、私が驚いたのは、アメニティーのクオリティーの高さ。一見普通に見えるアメニティーボックスですが
中を開けると
女性には嬉しい、クレンジングから洗顔まで用意されています。MARVISの歯磨き粉も、好きな方は多いのではないでしょうか。
ミニバーの中のものはすべて無料です。
フルーツジュースに、ビールも完備されています。それに加えて、京都ならではのスナックまで。
これは、海外の方のみでなく、私たち日本人にも嬉しいチョイスです。
ウォークインクローゼットも両側にあり、長期滞在も可能な程です。そしてこのハンガーも素敵。どこかの国のアンティークのものでしょうか。
また、細部へのこだわりも。
パジャマと浴衣、どちらも用意されています。これは個人の好みによって分かれると思うのですが、チョイスがあるというのは嬉しいですね。
ウェルカムアメニティーは、柚子ジュースとマンゴータルト。そして手書きの手紙まで。
そして何といっても、テラスの広さ。
この頃はまだ暑かったですが、桜・紅葉の時期にテラスでシャンパンなんていただいたら、もう言うことはないですよね。京都の街を一望しながら、テラスでゆっくりされるのはどうでしょう。
ロビーエリアには、宿泊の方がゆっくりと出来る、ライブラリー/ラウンジエリアがあります。こちらにてコーヒーや紅茶を飲みながら、本を読んだりまたはホテルのスタッフさんにアートについて説明して頂けます。
部屋数が少ないので、館内ではほとんど他のゲストに会うことはありません。※もちろん時期によります
そして私がとても楽しみにしていたディナーは、ホテル内のファインダイニング。巨匠シェフ・ジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリステンのモダンフレンチレストランJean-Georges at The Shinmonzenです。京野菜と地元の食材をふんだんに使用し、季節ごとにその時々の旬の食材を美味しくいただけます。
今回私がいただいたのは、テイスティングメニューです。
コースは多い、という方にはもちろんアラカルトメニューも用意しております。
まずはスパークリングからスタートです。
初めのお料理は、シーフードから。雲丹・マグロ・ホタテ。
このパンでもなくスコーンでもないようなブレッド、そしてそれにつけるバターもとても美味でした。
こんなにのせて大丈夫?とこちらが心配になるような量のキャビアをのせた、ジャン-ジョルジュのシグニチャーメニューのエッグトースト。
胡瓜のマリネ、タイバジルソースが際立つ、カンパチ。あっさりとしていて食べやすかったです。
ここで胡瓜のマティーニを。
焦がし白とうもろこしのラビオリ。チェリートマトと、バジルがしっかりときいています。
見た目がまた可愛らしい。胡麻のクラストと信州サーモンの蒸し焼き。味噌と柚子のスープが美味しさを引き立てます。
お次はメイン。ローストした京丹波黒毛和牛のフィレ。
お肉の隣にある、ピスタチオがのったブロッコリーの食感がまた面白かったです。お肉は柔らかく、バルサミコを使用したソースがクセになります。
最後はチョコレート、キャラメル、そこにパッションフルーツを使用した、サクッといただけるデザートです。
そして、最後の最後はプティフールと飲み物が。
初めてジャン-ジョルジュのお料理をいただいたのですが、これだけ食べてもズシっとした重さはなく、あっさりサッパリとコースをいただけました。お料理ももちろんですが、お店の雰囲気、知識豊富なスタッフさんとの会話は時間を忘れさせ、気がつくと21時。
また、レストランのお隣にはカウンター6席のアットホームな、The Shinmonzen barがあります。
6席のみだからこそのパーソナライズされたサービス、カクテルをいただくことができます。近くに住んでいたら、フラッと立ち寄りたいバーです。
次の日は早めに起床し、檜風呂に入ってから
朝食へ向かいます。
昨日と同じジャン-ジョルジュのレストランにてですが、朝の陽が入るとまた昨夜とは違う雰囲気になります。
天気が良いと、川を眺めながらレストランのテラス席でも朝食をいただく事ができます。ザ・京都。なこのビュー、良いですね。
アラカルトのメニューもあるのですが、折角なので和朝食をいただきました。
鱈の味噌焼き、京野菜を使った小鉢に、京風味噌汁がまた優しいお味です。
(和朝食:7,500円)
今回私は一泊でしたが、ゆっくりとよりホテルを堪能するには、二泊以上をお勧めします。京都駅まで送っていただき、お土産まで頂いてしまいました。ドライバーのスタッフさんとの会話もまた楽しく、あっという間に京都駅まで着いてしまいました。通常は皆様、東京からお越しになる方が多いようで、京都駅の新幹線のホームまでお迎えに来ていただけるサービスも含まれます。
こちらに宿泊される方は特に3-4泊される方が多く、またご家族で二部屋予約をされる方も中にはいるそうです。立地が良いのはもちろん、かなり落ち着いた静かなエリアなので、日中は祇園・清水寺辺りで観光を楽しみ、夜はご家族とThe Shinmonzenでゆっくりと。という楽しみ方が出来そうです。
そして、オーナーのこだわりが溢れたホテルだという事が、今回ステイをしてみてすごく感じました。アートもそうですが、ぜひ細部に隠されたこだわりを見つけてみてください。
また、京都の街を散策したいという方にはピッタリの、ゲストエクスペリエンスチームによるウォーキングツアーも無料で提供されています。
皆様もぜひ、都会の喧騒から離れてゆっくりとした京都ステイをここ、The Shinmonzenでしてみてはいかがですか?