執筆者:末良 真里奈
vol.25
ル・ムーリス
皆さん、こんにちは。
前回の記事ではロンドンのホテル、そしてホテル内の鮨かねさかをご紹介させていただきました。ロンドンからユーロスターでおよそ2時間半。今回はパリのホテルをご紹介させていただきます。
パリと聞いて、何を思い浮かべますか?
エッフェル塔、クロワッサン、ハイレベルなサービス、ベルサイユ宮殿にルーブル美術館。今回のホテルは、上記の点を全て経験することの出来る、パリを代表するホテルです。
まずこのホテルは五つ星を超える、「パラス(Palace)」という称号を得ています。
パラスとは何なのか?― 2009年に五つ星ホテルの中でも特に優れたホテルを認定する為、観光関係の諸機関によって正式に創設されたものです。サービスの質はもちろんの事、多言語を話すスタッフがいるか、立地の良さや歴史的・美的あるいは文化遺産としての価値があるかなど、厳しい審査をクリアしなくてはいけません。現時点で、31のパラスがフランスに存在します。
今回ご紹介するホテルはそんなパラスの称号を持ち、パリを代表するホテル、ル・ムーリス(Le Meurice)です。
かつて、ダリやピカソが愛したというこのホテル。目の前にはチュイルリー庭園。そしてその隣にはルーブル美術館、反対側にはエッフェル塔と、パリの中でも最高のロケーションに位置しています。
まず一歩足を踏み入れると、まるでお城に来たかのような内装。
チェックインの15時より前に到着してしまったので、館内のバー、Bar228にてカクテルをいただく事に。
うっとりするくらい素敵な空間。。レザーのシックなソファーと、天井のブルースカイのペインティング。
一人でも入りやすく、時間を忘れさせるような空間です。
バーテンダーの方にお勧めしていただいたカクテルを飲み、何とも優雅な部屋待ちの時間となりました。
さて、お部屋の準備が出来たという事なので、何とも可愛らしいレトロなエレベーターに乗り、私のお部屋がある4階へ。どこを取っても、パリの可愛らしいデコレーション。
私のお部屋は402と403号室。フロアマップを見るとよく分かるのですが、コネクティングルームになっており、一つとしても二つとしても使用できます。
今回ステイしたお部屋は「プレステージスイート パークビュー」というお部屋です。ファッションウィークが前日まであったので、当日のお値段は€11,550(およそ190万)。冬の時期を検索すると€5,800(およそ97万)と時期によってだいぶ変動します。
まず、入ってすぐに広がるこのリビングルーム。
いやいや~もう。プリンセスにでもなったのでしょうか。確実にこれまでの人生の中でナンバーワンのお部屋です。30分くらいは写真撮影をしていたかと思います。
そして窓からは、前のチュイルリー庭園が一望できます。前日まではお部屋からDiorのファッションショーが見えたそうです。
これで終わりではないんです。
コネクティングのお隣のお部屋には、ベッドルーム、バスルーム、ウォークインクローゼット。
この高貴なベッド。3人は一緒に寝れそうなくらいの広さです。
そしてこの窓からはなんとなんと。。
エッフェル塔がくっきりと見えるんです~!お昼のエッフェル塔も素敵ですが、夜はもっと楽しみ。
バスルームは、白の大理石を使用した造りで、もちろんダブルシンク。
広々としたバスタブに
シャワーとお手洗い
バスアメニティーは皆さん大好きなdiptyque。
ミニバーはリビングルームとベッドルームの方に計二つ。
ヴーヴ・クリコに、クリュッグまでありました。
そしてホテルからのプレゼントで、イニシャル入りの、使用するのが勿体無いくらい可愛いノートブックをいただきました。
その後は、ホテル内の散策です。まずはスパエリア。
ココ・シャネルを魅了したスイス初の高級スキンケアブランド、ヴァルモン(VALMONT)を使用したスパトリートメントを受ける事が出来ます。
トリートメントのお部屋は、シングルルームとカップルルームがあります。
また、そのまま螺旋階段を降りると、ブティックがあります。
さて、皆さんご存知の通りヨーロッパのディナーはかなり遅いです。
ホテル内のレストランで、一番早いディナーのお時間が19:30という事で、外をお散歩して、19:00頃にお部屋に戻ってきたら、、
たくさん歩いて喉が渇くのを察してくださったかのような、シャンパンとあのセドリック・グロレのマンゴーケーキ!!実はここル・ムーリスにステイすると、翌日の朝食でセドリック・グロレのクロワッサンをはじめとしたベーカリーをいただく事が出来るんです!彼のお店に行くと、いつも長蛇の列で、すぐに売り切れてしまう程有名です。また朝食の説明の際に、詳しく説明いたします。
そして、夕暮れ時のお部屋からのエッフェル塔の眺めがこちら。
ズームは使用していますが、圧巻のビュー。シャンパンは21:00からのライトアップの時まで取っておくことにしました。
さあ、お待ちかねのディナータイム。一階のRestaurant Le Daliでいただきました。
チェックインの際にもホテルの中心にあるこちらの存在に気づかない事は出来なかったのですが。。
おとぎ話の世界ですよね!?どれだけ写真を撮っても、撮りすぎることはない程素敵です。
ちなみに二枚目の左端の方に見えているシャンデリアのあるレストランが、アラン・デュカス(Alain Ducasse)です。
話を戻しまして、メニューはこちらです。
優柔不断なので、スタッフさんのオススメをオーダーしました。まずはシャンパンから。
ル・ムーリスのロゴが入った、何とも美しいバター。
オイスター6ピースと、ホタテの前菜から。
メインは、テンダーロインステーキ、ペッパーソースと共に。
お肉は柔らかくジューシー、そして黒胡椒が良いアクセントになっており、重すぎる事なくいただけました。また、付け合わせのポテト。スライスしたポテトを何重にも重ね、モチっとした食感が、まるでポテトではないみたい。
もうこれだけ食べたらお腹が一杯なのですが、せっかくなのでセドリック・グロレのナッツの形をした、ヘーゼルナッツのケーキをいただきました。これがまた最高に美味しい~~
こちら全てで、およそ€300(およそ50,000円)です。
バーとレストランの間でライブミュージックが行われ、最高の雰囲気の中ディナーをいただく事が出来ました。
また、夜のホテルの雰囲気もとても良く、どこを切り取っても絵になる、素晴らしい空間です。
お部屋に戻り、エッフェル塔のライトアップが始まったので、シャンパンをいただきながらしっかりとパリの夜を堪能しました。
翌朝は太陽の陽で目が覚め、目の前のエッフェル塔とチュイルリー庭園を眺め、朝食に向かいます。
実はステイゲスト限定で朝食はアラン・デュカスで食べる事ができるんです~!
昨日のディナーの時に、チラッとレストラン内が見えたのですが、それはそれは華やかで。
どうですか、この内装。もうルーブル美術館の中で朝食を食べているような感覚になりますよね?
優雅に歩き回るスタッフさん達にケアされて、何だか夢のようなひと時でした。
ピカピカに磨かれたカトラリーと、傷一つないプレート。そしてセドリック・グロレのクロワッサンにパンオショコラ。
グラノーラ、ヨーグルトにベリーをのせて。
メインはオランデーズソースをたっぷりとかけた、エッグベネディクト。卵が見えないくらいのサーモンの量です。
最高に幸せな空間で朝食をいただく事ができ、時間があっという間に過ぎていきました。ちなみに私がオーダーしたこちらの朝食は€155(およそ26,000円)です。
館内は至る所にアートがあります。ぜひ、いろいろ歩き回って探してみてください。
その他にも、色々な場所を見せていただきました。これこそ映画の世界のような宴会場。
ラウンジエリア。
一部屋しかない、ベルサイユスイート。お値段は€4,725(およそ80万円)
使用人さんが昔住んでいた、屋根裏部屋みたいなお部屋。
そしてそして。このホテルで最上級の一泊€25,000(およそ420万)のベル・エトワール・ペントハウス・スイート。
お部屋の広さはおよそ620平米。そしてなんとテラスは300平米。そのテラスからはパリの18のランドマークを見る事が出来ます。景色はあえて載せませんので、ご自身の目でぜひ見に行ってみてください。また、こちらのペントハウスは長期で使用されるゲストもいれば、パーティールームとして一日だけ利用する人もいるそうです。
いかがでしたでしょうか?私が感じた、非日常的な体験を少しでも感じていただけましたでしょうか?
ル・ムーリスにステイする際は、観光等はせずにずっとホテル内にいていただきたいです(笑)どこに行ってもマダムと呼ばれ、まるでプリンセスにでもなったかの様なサービスを受け、その上最高級のお食事とドリンクをいただく。これ以上の幸せはないと思います。できれば1日ではなく、2泊、いや3泊はステイをしていただきたいです。
冒頭でもお伝えしましたが、ホテル周辺には様々なパリを代表するランドマークがあります。それだけではなく、ホテルのお隣には最近日本に再上陸したモンブランで有名なアンジェリーナ。そして徒歩圏内にはあのパトリック・ロジェのチョコレートショップもあります。(私もしっかりと購入しました)
これから夏になるにつれて日も長くなり、パリに行く絶好の季節になります。
夏休みはどこに行こうか検討をされている方、来年の旅行を既に考え始めた方、ぜひヨーロッパ、アメリカ、ドバイに10軒のラグジュアリーホテルを有するドーチェスター・コレクションの一つである、Le Meuriceにステイしてみてはいかがでしょうか?