「最近体が重たい」と感じているのであれば、簡単にできる体操から始めてみてはいかがでしょうか。

実は、簡単な体操でも健康維持や気分転換の効果が期待できます。ただし、ご年配の方がいきなりハードな運動を始めると怪我の原因になる可能性もあるので気をつけてください。

今回は、ご年配の方が体操をする目的や得られる効果、いますぐ実践できる簡単な体操をご紹介します。注意点にも言及しているので、ぜひ安全に実践してみてください。

簡単な体操を続けることで運動習慣を身につけ、健康的な毎日を送りましょう。

ご年配の方が体操をする目的や得られる効果

ご年配の方が体操をする目的や得られる効果

体が重かったり運動不足を感じたりしているのであれば、ぜひ体操を毎日の習慣にしましょう。

体操のような軽い運動から始められれば、体を痛めるようなこともないでしょう。

ほかにも、ご年配の方が体操をする目的や得られる効果は、2つあります。

  1. 健康維持に役立つ
  2. リラックスや気分転換になる

順番に確認し、体操をする意義を見つけてみてください。

健康維持に役立つ

日常生活のなかで体を動かす習慣をつけることで、健康維持につながります。ご年配の方のなかには「最近体を動かす機会がなくなった」という人も少なくないでしょう。

しかし、いきなりハードな運動をすることは危険です。腰を痛めてしまったり、筋肉痛が起きたりする恐れがあります。

一方で、簡単な体操なら運動に慣れていなくても取り組みやすいです。体操をすることで、普段使わない筋肉を動かせます。座ったままできる体操も多いので、体の状態に合った体操を無理のない範囲でおこないましょう。

リラックスや気分転換になる

体操をすることで日常生活に刺激を与えるため、リラックスや気分転換になります。厚生労働省によると体を動かすことがストレス解消につながるそうです。

日頃からだるさを感じているのであれば、少しでも体操をする時間を作ることでネガティブな気分を発散できます。朝起きてすぐ、夕食前など、習慣づけると毎日のリフレッシュに役立ちますよ。

また、家族や友達と一緒に体操をすれば、コミュニケーションもできるため気分が明るくなるでしょう。「この動きが覚えられないんだよね」「今日は3つだけやってみよう」と会話を楽しみながら体を動かせば、体操をしなければならないという義務感もなくなります。

心の健康のためにも、積極的に体操の習慣を身につけましょう。

座ったままでも楽しくできる!ご年配の方におすすめの体操メニュー5選

座ったままでも楽しくできる!ご年配の方におすすめの体操メニュー5選

いざ体操をしようと思っても「どんな体操が効果的なのだろう」と悩む人も多いでしょう。

ここからは、ご年配の方におすすめの体操メニューを5つご紹介します。

  • 首の体操
  • 肩こり解消体操
  • つま先の体操
  • 腰の体操
  • 指先の体操

椅子に座ったままでもできる体操を中心に紹介していきます。自分の体力や体調を考え、無理せずにできる範囲で挑戦してみましょう。

(1)首の体操

首の体操は、肩こりの原因となる筋肉や嚥下に使う筋肉をほぐしたり鍛えたりしてくれます

立った状態や座ったままでもできる体操です。

  1. 顎を上に向け首の前を伸ばす
  2. 顎を下に向け首の後ろを伸ばす
  3. 正面を向いて右耳を右肩に近づけるように傾ける
  4. 左耳を左肩に近づけるように傾ける
  5. 顔を右に向ける
  6. 顔を左に向ける
  7. 正面を向いてからゆっくり右に円を描くよう首を回す
  8. ゆっくり左に円を描くよう首を回す

首の体操をする際は、肩が上がらないよう、リラックスしておこないましょう。

(2)肩こり解消体操

肩こり解消体操は椅子に座ってできる体操です。

一度にすべての動作をおこなう必要はないので、自分のやりやすい動きから始めてみましょう。

  1. 両肩を上に上げ、すとんと肩を落として脱力する
  2. 両腕を前に出し、ゆっくりと腕を後ろに持っていきながら胸を開く
  3. 右手を上から、左手を下から背中で握手する
  4. 左手を上から、右手を下から背中で握手する
  5. 両肩を持ち、肩で縁を描くようにひじと一緒に前回しと後ろ回しをする

それぞれ10回程度を1〜3セットおこないます。ゆっくりと動かすことが肩こり解消の秘訣です。

(3)つま先の体操

つま先や足首の体操は、歩くときに足が踏ん張れるようになって転倒を防いでくれます

外を歩く習慣のない人におすすめの体操です。

  1. 椅子に座る
  2. 左足を前に伸ばして足首を曲げる
  3. 天井に向けたままつま先をギュッと握る
  4. 右足も同じようにおこなう

いきなり素早く動かしたり力を入れたりすると、足をつる原因になりかねません。ゆっくり始めてみてください。

(4)腰の体操

腰の柔軟性を高めるための体操です。靴下や靴を履く動作がしやすくなります

  1. 椅子に浅めに座る
  2. 胸を膝につけて前へ倒れる
  3. 両手で両足首を握る
  4. 10秒×6回を目安におこなう

前に倒れてしまわないよう、体の硬い人は太ももを持つなどの工夫をして、可能な範囲で腰を伸ばしてみてください。

毎日続けると、少しずつ届く範囲が広くなっていくでしょう。

(5)指先の体操

指先の体操は、脳へ大きな刺激を与えます。外出先でもできる体操なので、ぜひ覚えてください。

  1. 両手のひらをパーの状態で前に出す。
  2. 両手の親指から小指までを1本ずつ数を数えながら折り曲げる
  3. 小指まで数えたら折り返して親指まで1本ずつ指を開いていく
  4. 3セットを目安におこなう

指を曲げるときは、ほかの指も一緒に曲がらないよう注意しましょう。

手の指で解説をしましたが、同じ手順で足の指を使うのもよい運動になります。足の指でおこなうときは、座ったままでないとバランスを崩しやすいので、かならず椅子に座りましょう。

ご年配の方が体操をするときの注意点

ご年配の方が体操をするときの注意点

ご年配の方でもいますぐ実践できる体操をお伝えしました。どれも簡単にできる体操ですが、新しいことを始めるときは少し注意点にも気をつけましょう

注意すべきことを怠ると、かえって体を痛める原因になるかもしれません。

以下の2つの注意点を守ってください。

  1. 転倒や怪我に注意する
  2. 無理はしない

健康維持やリフレッシュといった目的を達成するためにも、しっかり確認しましょう。

転倒や怪我に注意する

体操をするときは、転倒や怪我に注意しましょう。ふらつきが心配な場合は、椅子に座ったままおこなってください。

立って体操するときは壁際やテーブルの近くなど、すぐに掴まれるものが近くにあると安心です。

ただし、大きく腕を動かすような体操をするのであれば、周りにぶつかるものがないことを確認したうえでおこないましょう。自分の体力や体調に合わせて体操の方法を考えてくださいね。

無理はしない

無理せず、気持ちいいくらいでやめておくことが大切です。一度に頑張ってしまうと疲れてしまって続ける気をなくしてしまうかもしれません。

一度にたくさん動かす体操よりも、少しでも動く体操を毎日続ける方が健康的です。

早く動かしたり完璧に動かしたりしようとせず、自分の体と向き合いながらゆっくりおこないましょう。少しずつでも毎日続けることが健康への近道です。

まとめ

ご年配の方が日常に体操を取り入れることで、健康維持や気分転換になります。数分だけでも毎日体操することで、健康的な日々が手に入れられるでしょう。

ご紹介した体操は座ったままでも楽しめるものばかりです。しかし、完璧にやろうとしたり、無理をしたりすると体を痛めるかもしれません。

自分の体と向き合いながら、楽しめる範囲で行ってください。

健康的になると趣味や孫と遊ぶ時間も今まで以上に充実すると思います。ぜひ、簡単なものから挑戦して毎日続けてくださいね。