「老後も元気に過ごしていきたい」
「健康のために運動を取り入れたい」
この記事では、老後も健康に過ごしたい人向けに、おすすめの筋トレ方法をご紹介します。
ぜひ参考にして、100歳まで元気に歩ける筋肉づくりをしましょう!
人生100年時代という言葉が定着してきたように、老後の生活は長く続くものとなってきました。
周りを見てみると、70代・80代でも健康的で若々しい人もいれば、腰が曲がってあまり健康そうではない人もいるでしょう。どうせ老後を過ごすなら、できるだけ長く元気に過ごしたいですよね。
健康な上にしっかり体を鍛えることで、お孫さんと一緒に遊べる時間も増えるはず。日常生活を元気に過ごすのに大切なのは、やはり運動による体づくりです。
では、筋トレの効果とそのメリットを見ていきましょう。
わかりやすく、1つずつ説明しますね。
加齢にともなって、基礎代謝量は低下していく傾向にあります。
基礎代謝量の低下は、筋肉が加齢により衰えることが大きな要因です。
つまり、逆に考えると筋トレで筋肉を増やせば基礎代謝量アップにつながるわけです。
「基礎代謝量が上がると何がいいの?」
と疑問に感じると思いますが、基礎代謝量が上がると血流改善ができます。血流がよくなることで体がスッと動かしやすくなり、健康維持につながるというわけです。
筋トレをすることで筋肉量が増えるため、日常生活動作のツラさを軽減することもできます。
例えば、足腰の筋肉を鍛えるとつまずくことが減る、正しい姿勢で座れる・歩行できるなど、今よりも楽に日常生活動作を行えるはずです。
日常生活動作がスムーズになると、後述する事故防止にもつながりますので、ケガなく毎日を健康に過ごしたい人はやるべき運動と言えますね。
東京消防庁のデータによると、高齢者の事故の約8割が転ぶ事故となっています。
転倒事故によって最悪の場合、寝たきり状態になってしまうことも。このような事態を防ぐためにも、筋トレは効果的な手法と言えます。
前述したように、筋トレでしっかり歩行できるだけの筋肉量を増やすと事故予防になります。
動脈硬化症・糖尿病・高血圧症などは、いずれも生活習慣病であるとされています。
生活習慣病は、食事や運動、喫煙・飲酒などが発症の原因とされているため、運動不足の場合、筋トレは改善に有効な運動です。
今はまだ生活習慣病でなくても、生活習慣病の予防に筋トレはおすすめできます!
サルコペニアは、加齢に伴い筋肉が衰えてしまう現象のことです。
加齢による筋肉の衰えは仕方ないこととは言え、できるだけ維持したいものですよね。
やはり、衰えた筋肉量を少しでも増やすためには、筋トレによる維持が大切です。また、サルコペニアの影響によって、認知症の進行にも影響を及ぼすと言われています。
そのため、筋トレは認知症予防にも間接的に効果があるのです。
※厚生労働省の資料によると、多面的運動を行うことで、軽度認知障害をもつ高齢者の注意・実行機能や言語 ・記憶機能の向上が認められている。
筋トレによって筋肉量が増えると、今までよりも関節への負担は減るため、腰痛や膝の痛みの予防・改善にもなります。
現在、腰痛・膝の痛みに悩まされている人も、少しずつ体づくりを行うことで症状が改善する可能性も。
将来に備えて健康的な体をキープしたい人、現状を改善したい人の両者にとって、筋トレはおすすめできる運動と言えます。
食べ物や飲み物を飲み込む「嚥下機能」にも、筋力は関係しています。
歳を重ねると、何かを飲み込む動作がうまくできないと感じる人も増えてくるもの。
喉にアプローチした筋トレをすることで、嚥下機能の維持・改善も図れます。
筋トレと聞くと体を鍛えるイメージが強いですが、実は精神的な面でもメリットがあります。
厚生労働省の資料によると、身体活動・運動は、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果があると認められているのです。健康的な体を維持するだけでなく、老後の生活を豊かにするために筋トレは効果的というわけですね。
筋トレを始めようと考えた時に、自宅で行うかジムに通うかで悩む人もいるのではないでしょうか?
ここでは、それぞれのメリット・デメリットを知って、あなたに合う方法を選んでみましょう。
順番に解説しますね。
まず、自宅で筋トレを行うメリットは以下の通りです。
自宅で筋トレする場合、好きな時間に好きなメニューで取り組めるのが利点です。
筋トレグッズを買う予定がなければ、道具を用意する費用・時間もかからないため、いつでも始められるでしょう。
「今日は調子がいいからもう少し筋トレしよう」
「あまり体調が良くないから控えめにしておこう」
など、体調に合わせた筋トレにも取り組めます。
一方で、自宅で筋トレするデメリットは以下の通りです。
いつでも筋トレできるメリットと裏腹に、やめることも簡単にできます。
「健康的な体づくりをしたい」という強い意志がなければ継続は難しいかもしれません。
また、効果的な筋トレ方法やメニューを自分で考える必要があります。
やり方を考えなければいけないのは、人によってはマイナスに感じるでしょう。
次に、ジムで筋トレを行うメリットは以下の通りです。
ジムでの筋トレの大きな利点は、自分以外の人にサポートしてもらえる点でしょう。
自分でメニューや方法を考える必要がなく、あなたに合ったやり方を考えてもらえます。
一方、ジムで筋トレをするデメリットは以下の通りです。
やはり、最大のデメリットはコストがかかる点でしょう。
30分の利用で5,000円、月額10,000円など、ジムによって値段はまちまちです。
安くはない費用を払うことになるため、「お金を払ってまで通うのは…」という考えの人には向いていません。
場所によっては交通費がかかることも。筋トレをするのに、わざわざジムへ足を運ぶのは面倒だと感じる人にとってもジム通いは欠点だと言えます。
ここでは自宅でできる筋トレ方法をご紹介します。
各部位でおすすめのメニューとやり方を説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
腕・胸の筋トレとして、下記3つをご紹介します。
トレーニング名 |
カール |
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鍛えられる部位 |
上腕二頭筋 |
トレーニング効果 |
起立動作などの補助機能が高まる |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | チェストプレス |
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鍛えられる部位 | 大胸筋、上腕三頭筋 |
トレーニング効果 | 起立動作などの補助機能が高まる |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | プッシュアップ |
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鍛えられる部位 | 上腕三頭筋、三角筋前部 |
トレーニング効果 | 二の腕と胸の筋力アップ |
トレーニング手順 |
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お腹の筋トレとして、下記3つをご紹介します。
トレーニング名 | アブダクション |
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鍛えられる部位 | 中・小殿筋、腹斜筋 |
トレーニング効果 | 歩行時における骨盤の安定性が確保できる |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | 上体起こし |
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鍛えられる部位 | 腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋 |
トレーニング効果 | 腰痛に関係する筋肉を鍛えられる |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | もも上げ |
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鍛えられる部位 | 腹筋、大腰筋 |
トレーニング効果 | 腰痛に関係する筋肉を鍛えられる |
トレーニング手順 |
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背中・腰回りの筋トレとして、下記3つをご紹介します。
トレーニング名 | ロープーリー |
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鍛えられる部位 | 広背筋 |
トレーニング効果 | 体幹の安定を図る |
トレーニング手順 |
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※セラバンドは、ゴム製のトレーニング道具のことです。
トレーニング名 | シュラッグ |
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鍛えられる部位 | 僧帽筋 |
トレーニング効果 | 物を持つ動作などの機能が高まる |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | ダンベルローイング |
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鍛えられる部位 | 広背筋 |
トレーニング効果 | 物を持つ動作などの機能が高まる |
トレーニング手順 |
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※ダンベルがない場合は、ペットボトルで代用可能です。
足(太腿)の筋トレとして、下記4つをご紹介します。
トレーニング名 | レッグエクステンション(ひざ伸ばし) |
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鍛えられる部位 | 大腿四頭筋 |
トレーニング効果 | 膝関節にかかる負担を軽減し、歩行の安定を図る |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | スクワット |
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鍛えられる部位 | 大腿四頭筋 |
トレーニング効果 | 立ち上がりや階段の昇降がスムーズに行える |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | ランジ |
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鍛えられる部位 | 大腿四頭筋、大臀筋 |
トレーニング効果 | 立ち上がりや階段の昇降がスムーズに行える |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | レッグフレクション |
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鍛えられる部位 | ハムストリング |
トレーニング効果 | 歩行時の安定性を図る |
トレーニング手順 |
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足(ふくらはぎ)の筋トレとして、下記2つをご紹介します。
トレーニング名 | カーフレイズ |
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鍛えられる部位 | 腓腹筋、ヒラメ筋 |
トレーニング効果 | 歩行時の蹴る力の増強を図る |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | トゥレイズ(つま先あげ・踵あげ) |
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鍛えられる部位 | 前頸骨筋 |
トレーニング効果 | 歩行時のつまずきを予防する |
トレーニング手順 |
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体幹の筋トレとして、下記2つをご紹介します。
トレーニング名 | ヒップリフト |
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鍛えられる部位 | 体幹、殿筋、ハムストリング |
トレーニング効果 | 体全体のバランス機能および体幹の安定性を向上させる |
トレーニング手順 |
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トレーニング名 | プランク |
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鍛えられる部位 | 体幹 |
トレーニング効果 | 体全体のバランス機能および体幹の安定性を向上させる |
トレーニング手順 |
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正しい方法で運動を継続することで、健康な体を維持できますが、注意して行わないとケガや事故につながる可能性もあります。
1つずつ説明します。
筋トレを始める際は、週に2~3日など無理のない範囲で行いましょう。
いきなり毎日運動を始めると、人によってはケガをする可能性があるからです。また、負担がかかりすぎてやる気がなくなってしまうことも考えられます。
厚生労働省の資料によると、筋力トレーニングは週2〜3日が目安です。
筋トレを行う際は、呼吸は止めないように意識して取り組みましょう。
息を止めてしまうと酸欠状態になり血圧が上がってしまう危険性があります。力を入れる時には息を吐いて、力を抜く時に息を吸うことを心がけてくださいね。
筋トレ中に呼吸が苦しい、しんどいと感じたら無理はせずに休憩を挟むことをおすすめします。
瞬発的に大きな力をかければ、当然、筋肉にかかる負荷も大きくなります。
普段から体を鍛えている人は問題ありませんが、運動不足・筋力不足の場合はケガにつながることも。健康を維持する目的で始めたのに本末転倒になりかねません。
筋トレ中の1つひとつの動作はゆっくり丁寧に行うことを心がけましょう。
いざ意気込んで筋トレを始めてみても、なかなか継続できない人は多いです。
筋トレは即効性があるものではないので、効果を実感するためにも続けることは重要と言えます。
最後に、筋トレを続ける7つのコツを確認して、元気な体づくりを目指しましょう。
筋トレを始めるときに「こんな体にしたい」「今よりも体重を5kg増やしたい」など目標を立てると思います。
その際に、目標設定はできるだけ低くするようにしてみてください。
目標のハードルを高くしてしまうと、なかなか達成できなくて諦めてしまう可能性がグンと上がります。
「今はまだ健康だから」と思っていても、筋力は年齢に比例してどんどん低下していきます。
長い人生を、高齢者が健康に楽しく生きるには筋トレはおすすめできる運動です。
筋トレのやり方やメニューはたくさんありますが、まずは無理なく楽しくできる運動から始めることをおすすめします。
ぜひ本記事でご紹介した内容を今日から実践して、元気な体づくりに取り組んでみてくださいね。