理想のセカンドライフハウスを求めて(京都編)

執筆者:叶 人生
“終のすみか”とまで言うと、少し大袈裟になるけれど、リタイヤやセミリタイアあるいは家族構成の変化など考えて、50代からセカンドライフハウスのあり方を検討する人が増えている。セカンドライフハウスは、単なる老後の家や介護のための家ではない。まだまだ元気でシニアライフを前向きに楽しむための「新たな拠点」になる家だ。理想の地はどこにあるのか、理想の住まいはどんな家になるのか、自らも理想のセカンドライフスタイルを求めて、全国各地を旅する叶人生さんのリアルな体験記をお送りします。

 

VOL.1 理想のセカンドライフハウス(京都編)
“旅するように、京都で暮らしてみる”

京都がなぜ良いのか。それは、歩くことを楽しめるからです。年齢を重ねていく中で、大切なことは、何よりも健康ですよね。若いときのようにクルマでジムに行って、ランニングマシーンで歩くよりも、自然の中を歩く方がずっといい。特に京都には、歩くのが楽しくなる小道や山道がたくさんあります。桜の時期、僕が歩くのは、哲学の道から南禅寺を通り、水路閣を上がった山道から蹴上インクラインまでの道のりです。万歩計にすると、軽く1万歩を超える距離ですが、景色がどんどん変化して飽きないのと、まるで秘密基地でも通じるような小道の雰囲気のせいか疲れません。

哲学の道
のんびり歩くにはちょうど良いのが、哲学の道。途中にベンチもあるので、哲学ならずとも、前向きなセカンドライフをあれこれ妄想するのもいい。


南禅寺から蹴上インクラインに続く山道
この先に何があるんだろう。どこまで続いているんだろう。年齢に関係なく、少年少女の頃のような冒険心をくすぐる山道。

蹴上インクライン  
山道を歩いた先に現れたのは、線路と桜の花道。若い世代にとっては絶好のインスタ映えスポット。ここなら年頃の孫を連れてきてもよろこばれるはず。

山道とはいえ、基本は観光地なので、各所に綺麗なトイレも完備されていますし、少し足を伸ばせば、カフェや飲食店があって、ひと休みすることもできます。最近、登山ブームでシニア層にも登山が人気ですが、遭難まではしなくても、怪我をしたという話もよく聞きます。でも京都の山道ならそんな心配もありません。

さて京都の魅力は、山側の小道だけではありません。じつは街中にも、遊歩道があります。僕のお気に入りは、二条城のあたりから北に伸びる遊歩道。小さな川が流れていて、その脇が遊歩道になっています。自分だけの散歩コースをいくつも見つけられるのは、セカンドライフハウスを持つ場所として大きな魅力になると思います。

遊歩道
ここに辿りつくヒントは、二条城と向かいのホテルのあいだにある小さな橋です。橋のそばの階段を降りていくと遊歩道があります。

二条城
二条城には、何度も訪れたことがあるという人でも、最新技術を駆使した演出によって新しい二条城を楽しめます。

衣食住という言葉がありますが、僕がセカンドライフを考えるときは、住、食、衣の順番になります。住は、エリア全体の環境も含めた魅力、京都の場合は「歩けること」が最大の魅力です。次は食ですね。もちろん世界中から観光客の集まる京都の食はハイレベルです。ですが、住む場所として京都を考えるときに、毎日、美食三昧の生活をするでしょうか。年齢を重ねると、品数の多いコース料理が苦痛に思える人もいるかもしれません。僕自身、コース料理の途中で、ダウン寸前に追い込まれた経験は何度もあります。どんなに美味しい料理も、お腹がいっぱいすぎると楽しめません。そんな僕にとって救世主となるのが、京都にいくつもある小料理屋さんです。好きなものを一品ずつ好きなだけ注文していくスタイルは、なんと言ってもカラダにやさしい。値段が書いていないことに躊躇する方もいるかもしれませんが、どの店もだいたいの予算はグルメサイト等で調べることができますし、何度か通えば、金額感もわかります。こんな安い金額でいいの、と思える良心的な店もたくさんあります。それからコロナと関係なく、ずっと前から仕出し文化のある京都では、テイクアウトやお弁当も充実しています。まったく料理をしない、ひとり暮らしでも安心です。

一品料理
好きなものを好きなように注文できることが、いちばん幸せだなと思うようになりました。

抜群のクオリティを誇る料理もまた京都の楽しみのひとつ。超有名店は相変わらず予約がとりにくいものの、隠れた名店や新たなお店もたくさんあります。

ここまで京都の魅力について綴ってきましたが、セカンドライフハウス探しに、正解はありません。100人いたら、100通りの答えがあるのが、ライフスタイルです。シニア世代にとって、何よりも大切なことは、自分らしく生きることではないでしょうか。さまさざまな制約やしがらみから解放されて、自分らしい人生を送る場所として、みなさんにとって、どんな場所が理想でしょうか。ぜひ理想のセカンドライフを妄想してみてください。さて次回は、絶景に出会えるリゾート地を紹介したいと思います。

次回予告

絶景を眺めて暮らすのも、また人生。京都にはなかった海を求めて、九州に向かいます。

Plofile
叶 人生 (かのう・じんせい)
理想のセカンドライフ探求家。理想のセカンドライフと住まいを探して国内外をめぐる。本業は、社会起業家として、人と人とのコミュニケーションやつながりをベースに地域振興や都市開発に関わる。すべての人が自分の人生に小さな幸せをみつけられる社会の構築を目指す。

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