新築祝いは家内安全・繁栄が目的

家族や友人が新しい生活をスタートする時、親しい間柄であれば応援の気持ちを込めてお祝いの品を贈りたいものです。新築祝いは家内安全や長く繁栄することを願って贈るプレゼントであるため、ただお祝いの品を贈るだけではなく、気持ちを込めて贈ることがポイントです。

ただ、人生の中で新築祝いを贈る機会は多くはありません。そのため、マナー違反や相手への配慮に欠ける贈り物になってしまわないよう、事前の確認が重要です。今回は新築祝いに関する基礎的な知識から、プレゼントを贈る時の注意点までを解説していきます。

 

新築祝いと引っ越し祝いの違い

新築祝いは、主に新築住宅やマンションを購入した際に贈られることが一般的です。家族や友人、親戚などからのお祝いとして贈られることが多いです。贈り物の内容は、新居のインテリアや生活に関連するものが選ばれることが多いです。

一方で引っ越し祝いは、引っ越しをした時や、新たな住まいに移ったことを祝福するための贈り物で、新しい住まいに移る際に贈られることが一般的です。友人や知人、近隣の方々からのお祝いとして贈られることが多いです。引っ越し祝いの内容は、新居での生活の円滑化や快適さをサポートするものが選ばれることが多いです。

つまり、新築祝いは「新しく建築した住まい」に対しての贈り物であり、引っ越し祝いは「新たな住まいへの移転」に対する贈り物という違いがあります。ただし、地域によってはの2つの用語が混同される場合もあるため、具体的な状況や地域の慣習によって意味合いが変わる事もあります。

マンションも新築祝いの対象になる

新しく建てられたマンションや、自身が新築で入居するマンションの場合でも、新築祝いを贈ることが一般的です。新築祝いの対象は一軒家だけでなく、マンションやアパートなどの住居形態にも広がっています。マンションの場合、入居者や所有者にとって新しいスタートや新たな生活を迎える大切な節目となりますので、周囲からの新築祝いは喜ばれることでしょう。

中古住宅なら引っ越し祝いを贈る

中古住宅の場合、引っ越し祝いとすることが一般的です。中古住宅は既に建設されている住宅を購入し、入居します。つまり、新たな住まいへと移り住むことにはなりますが、「新たに建設された建物」ではないため、引っ越し祝いになります。

 

新築祝いを選ぶときのポイント

新築祝いを選ぶ時、贈る相手との関係性によっては、相手の好みが分からず悩んでしまうケースがあります。また、親しい間柄だったとしても、自分以外の人から贈られるプレゼントと被ってしまう可能性もあります。本人に欲しいものを聞くことができれば間違いはないですが、そうできない場合の選び方について解説をしていきます。

金額の相場は贈る相手の関係性を考慮する

両親や兄弟など、親族に贈る場合は30,000~50,000円が一般的な相場です。プレゼントと考えると高い印章を受けますが、人生の中で1度か2度程度の回数しかない機会ですので、それなりの金額の品を贈る傾向にあるようです。

親しい友人に対しては、5,000~10,000円程度の金額が相場です。親族と比較すると価格はやや下がりますが、相手に喜ばれるプレゼントを購入するには十分な金額館です。また、職場の人に向けたプレゼントに関しても友人と同様に5,000~10,000円程度が相場になります。

 

実用的なアイテムが喜ばれる

新築祝いには実用的なアイテムが喜ばれる傾向があります。新居での生活を快適に過ごすために役立つアイテムは、受け取る人にとってありがたい贈り物となります。

例えば、以下のようなアイテムだと実用的だと言えるでしょう。

キッチン用品

調理器具セット、食器セット、鍋やフライパン、電子レンジなどのキッチン家電、キッチンツール

インテリア雑貨

インテリアクッション、カーテン、ラグ、照明器具、壁掛け時計など、新居の雰囲気を演出するアイテム

掃除用具

掃除機、モップセット、掃除ブラシセット、洗濯機など、清潔な環境を保つためのアイテム

バス・トイレ用品

バスタオル、ボディケアセット、バスマット、トイレアクセサリーなど、リラックスできるバスルーム環境を作るアイテム

家電製品

洗濯機、冷蔵庫、エアコン、テレビなど、新しい住まいで必要となる家電製品。

ホームオフィス用品

デスク、椅子、デスクライト、モニターなど、在宅勤務や趣味のスペースを作るためのアイテム

自分では選ばない高価な品を選ぶ

実用的なアイテムだと、自分で購入する場合はこだわりがない限り、あえて高価なものは選びません。バスマットや調理器具でも、少し高級なラインナップになると5,000~10,000円ほどの価格感の品もあります。自分ではあえて選ばない高級な品を選ぶことで、意外と長く使えて喜ばれるケースもあります。

相手の好みが分からない時はカタログギフトもあり

相手の好みが分からない場合や、相手が自分で好みの品を選びたい場合には、カタログギフトも一つの選択肢となります。

カタログギフトは、あらかじめ指定されたカタログやオンラインストアから自分で商品を選ぶことができるギフトです。受け取る人は自分の好みやニーズに合わせて商品を選ぶことができるため、贈り物の満足度が高くなる場合があります。

カタログギフトのメリットは、受け取る人は自分の好みや必要性に合わせて商品を選ぶことができるため、より満足度の高い贈り物となります。また、変更の柔軟性もあります。商品選択や配送先の変更が可能な場合が多いため、受け取る人が予定や状況に合わせて変更することができます。さらに、カタログやオンラインストアには多くの商品が用意されており、様々なカテゴリや価格帯の品物を選ぶことができます。

カタログギフトを選ぶ際には、信頼性のあるカタログギフトサービスを利用することや、利用規約や有効期限に注意することが重要です。また、予算を設定し、カタログギフトの範囲内で受け取る人が自由に選べるようにすると良いでしょう。

カタログギフトは、相手の好みやニーズが分からない場合や、贈り物の自由度を重視したい場合に便利な選択肢です。

新築祝いを贈る時のマナー

新築祝いは人生の中でも大切な節目となるため、マナーを守り失礼のないお祝いをしたいものです。ただ、贈り物としてタブーな品があるのか、どんなタイミングで贈れば良いのかなどが分からないと、うっかりミスをしてしまうことも。事前にマナーを把握しておきましょう。ここでは、新築祝いを贈るにあたって大事なポイントを紹介いたします。

お祝いを贈るタイミング

一つ目のタイミングは、入居後の直近の訪問時です。相手が新居に入居した直後に訪問する際に、新築祝いを持参することが一般的です。入居後の早いタイミングで贈ることで、新しい生活のスタートを祝福し、励ましの意味を込めることができます。

二つ目のタイミングは、入居パーティーまたはハウスウォーミングパーティーの時です。相手が入居後にパーティーを開く場合、そのパーティーの際に新築祝いを贈ることが一般的です。パーティーの参加者として贈り物を持参することで、お祝いの気持ちを伝えることができます。

三つ目のタイミングは、事前に連絡して訪問するやり方です。相手の都合やスケジュールに合わせて、事前に訪問する場合もあります。この場合も、訪問時に新築祝いを持参することで、お祝いの意味を伝えることができます。

また、新築祝いのタイミングは、相手のスケジュールや状況によっても異なることがあります。相手が引っ越し作業や新居の準備で忙しい場合には、適切なタイミングを選ぶことが大切です。相手と事前に連絡を取り合い、相手の都合に合わせたタイミングを確認すると良いでしょう。

新築祝いは相手が新居に入居した直後や入居パーティーの際に贈ることが一般的ですが、相手の都合や関係性に合わせて柔軟に対応することが重要です。

目上の人に贈るのは避けた方が良いもの

高価すぎる贈り物は、相手に負担をかけたり気を使わせる可能性があります。相手の経済状況や関係性に合わせて予算を考慮し、適切な価格帯の贈り物を選ぶことが重要です。

高価すぎる贈り物と似ていますが、過度な贈り物も避けましょう。贈り物の大きさや豪華さが相手に対して気を使わせる可能性があるため、控えめな贈り物を選ぶことが望ましいです。また、相手の好みも分からないまま、自分の好みに合わせたアイテムを避けることは避けましょう。相手にとっては使いづらいものかもしれません。

のしの書き方

新築祝いには、一般的に紅白のしを使います。紅色のしには目上の方への贈り物、白色のしには同等や目下の方への贈り物を包むとされています。

のし紙の位置

のし紙は、贈り物の包装紙の上部に斜めに添えることが一般的です。のし紙は、包装紙の上部から少し下がる位置に添えます。

のしの書き方

紅白のしの表書きで、目上の方への贈り物の場合は「御祝」、同等や目下の方への贈り物の場合は「御礼」と表記します。

のし紙の裏書き

のし紙の裏側には、差出人の名前を記入します。通常は、姓のみや姓名のイニシャルなど、相手が特定できるような形で記入します。

のしの種類

のし紙には、さまざまな種類があります。代表的なものには、短冊状の「短のし」や正方形の「押しのし」があります。また、祝いの種類によっては、「内のし」と呼ばれる包装紙の中にのしを入れる方法もあります。

重要なのは、のしの書き方は地域や習慣によって異なる場合があるということです。特に、地域によっては異なる表現や形式が使われることがありますので、相手の地域や習慣に合わせて正確なのしの書き方を確認することをおすすめします。また、のしの書き方に迷った場合は、専門ののし師や贈り物専門店などに相談することもできます。

 

気持ちを込めてプレゼントを贈ろう

新築祝いは、相手の新たな生活のスタートを応援する意味合いが大きいです。どんな品を贈ろうかと、品物選びに必死になってしまいがちですが、大切なのはやはり気持ちです。相手の事を思って贈ったプレゼントであればどんなものでも喜ばれるため、気持ちの込もったプレゼントを贈りましょう。