年齢を重ねると、腰を痛めて生活に支障が出るリスクが高まるとされています。とくにいきなり発生するぎっくり腰に悩まされる人は少なくありません。
ぎっくり腰を予防するためには、自分で簡単に実践できるストレッチや筋トレをおこなうのがおすすめです。
この記事ではご年配の方におすすめのぎっくり腰の予防をするためのストレッチや筋トレを紹介します。いつまでも腰を労わって元気なシニアライフを送るためにぜひ参考にしてください。
ぎっくり腰とは体幹を急に動かしたときに、関節や筋肉などが損傷し、激しい痛みを引き起こすものです。腰を動かす動作が困難になるため、歩くこともままならなくなるケースも少なくありません。
ぎっくり腰の直接的な原因は、筋力の衰えや、身体の柔軟性の低下にあると考えられています。
筋力の衰えや柔軟性の低下を進行させる原因としては以下が考えられます。
上記の対策としては、日常生活にストレッチや筋トレを取り入れるなどが挙げられます。
腰回りを中心とした筋力や柔軟性を維持しておけば、加齢が進行してもぎっくり腰の予防につながり、ぎっくり腰になった場合も、症状の悪化を抑制できるでしょう。
ここで紹介するストレッチは以下の3つです。
上記のストレッチは、ストレッチポールなどの専用器具は必要ありません。
椅子に座ったり、横になったりして簡単に実戦できるものばかりなので、ぜひ日常に取り入れてみてください。
股関節のストレッチは、椅子に座ってできるので、加齢により長時間立つのが辛い人にもおすすめです。
ひねるときには肩を突き出している方と反対の肘あたりをみるようにします。呼吸3回分くらい捻った状態を保ったのち、姿勢を戻してください。
続いて左も同じようにおこないます。1日あたり3〜5セット程度おこなうのがよいでしょう。
こちらは股関節ストレッチ同様に、椅子に座っておこなうストレッチで、腰の下部の関節や筋肉を伸ばすのに有効です。
背骨の動きを意識しながら体をまるめたり、反ったりすることでより効果を感じられます。1日あたり5セットを目安におこないましょう。
続いて寝ながらおこなうストレッチであるドローイン・ストレッチを紹介します。
こちらは腰回りを中心とした体幹の強化に有効です。
なお、立ったまま、座ったままで呼吸と共にお腹を動かす運動をおこなっても効果は期待できます。こちらは1日10セット程度を目安におこないましょう。
軽い筋トレで筋力をアップさせるのもぎっくり腰の予防には、有効です。
ストレッチとあわせて日課にすれば、身体の柔軟性と筋力を共に維持できるため、ぎっくり腰のリスクを大きく減らすことができます。
ぎっくり腰に効く簡単な筋トレは以下のとおりです。
なお、いずれも少なからず腰に負担をかけるものなので、すでに腰を痛めている、ぎっくり腰になりかけているという人は、無理におこなわないよう注意してください。
腹直筋とはお腹の前面に肋骨から恥骨にかけてついている、「腹筋」として連想される筋肉です。
ここを鍛えれば背骨の正しいS字カーブを維持しやすくなり、腰痛の予防につながります。
5〜10回繰り返すのが理想ですが、腹筋が衰えていると辛い場合もあります。無理のない回数を設定し、徐々に回数を増やしていきましょう。
脊柱起立筋は頭蓋骨から背骨に沿って腰にかけてついている筋肉で、ここを鍛えるとぎっくり腰をはじめとした腰痛の予防に役立ちます。
トレーニング中には骨盤周りに圧力がかかるため、腰あたりにクッションや座布団などを敷くのがおすすめです。
1セットあたり5回程度繰り返すとよいでしょう。
エルボーニーは体幹を鍛える筋トレです。体幹は体の芯であり、鍛えることでぎっくり腰の予防ができます。
1回あたり30秒キープするのが目標ですが、まずは無理のない秒数を設定するとよいでしょう。
両方の足を交互に2〜3セットおこなうのが理想です。
ハンドニーは、腕と足を同時にあげる動作をおこないます。体幹のインナーマッスルを鍛えることでぎっくり腰の予防になるだけでなく、お尻や二の腕を引き締めることも可能です。
運動をやり慣れていないと大変なので、辛い方はまず足を上げることから始めましょう。
こちらもキープ時間は30秒が目標ですが、最初は無理のない範囲でキープしてください。1日2〜3セット程度おこなうとよいでしょう。
充実したシニアライフを送るうえで、ぎっくり腰は大きな障害になりえます。
即効性のあるぎっくり腰対策はないので、いまは腰に問題を抱えていない人も、日頃から予防のためのストレッチや筋トレを実践して、健康維持に努めましょう。
運動をしていれば、健康寿命も延びる可能性がありますので、自分の腰を労わって充実したシニアライフを送ってください。