介護おむつの交換の手順とは?準備内容や負担を軽くする便利グッズまで

家族に寝たきりの要介護人が出ると、おむつの交換をどうしようと戸惑いますよね。

介護をする人が進んでやりたくないことであると同時に、介護を受ける人も家族にしてもらうには抵抗があるものです。

今回は、寝たきりの家族のための介護用おむつの交換手順から準備すべきことを分かりやすく解説。家で使える便利グッズや、公的サービスも紹介しているので介護の負担を少しでも軽くするために役立ててください。

介護でおむつ交換が必要となったときの要介護人の気持ち

おむつ交換は、介護をされる人にも精神的負担がかかります。

何があっても「汚い」「臭い」などプライドを傷つけるようなことは言わないように気をつけましょう。嫌々対応している様子や態度を出してしまうと、本人の羞恥心を高めてしまいます。

介護のおむつ交換をするときに揃えておきたい準備物

最低限、以下の準備物を揃えておくと安心です。

  1. 介護用のエプロン
  2. 使い捨て手袋
  3. バケツ・タオル・洗剤・お湯
  4. ウェットティッシュ・トイレットペーパー
  5. シート・新聞紙
  6. 取り替え用のおむつ

(1)介護用のエプロン

エプロンを付けておむつ交換をすれば、汚れを気にせずに介護にあたれます。

エプロンは排泄物で汚れる可能性があるので、防水・抗菌のものを選びましょう。とくにポリエステルの素材だと、汚れを落としやすいのでおすすめです。

洗濯のしやすさや使いやすさも考え、複数用意しておくと便利です。

(2)使い捨て手袋

手が排泄物で汚れないよう、使い捨て手袋を用意しておきましょう。

おむつ交換では指先を使うので、指先がフィットするタイプのものを選ぶと作業に手間取りません。

ただし、薄いナイロン製だと作業中に破れてしまうこともあるので、ゴム製がおすすめです。

(3)バケツ・タオル・洗剤・お湯

おむつ交換をスムーズにするために、バケツ・タオル・洗剤・お湯を準備しておきましょう。

排泄物で汚れてしまった陰部を拭くために、バケツにお湯を張って洗剤を入れておきます。タオルは事前にしぼっておけば、陰部をさらす時間が短くすることができます。

洗剤は、おしり用の洗浄液や清拭剤を選ぶようにします。

おむつ交換用のタオルは、ガーゼタオルなど肌触りの良いものを準備してみてください。

(4)ウェットティッシュ・トイレットペーパー

排泄物が周りに飛び散ったときなどに、サッと拭けるようウェットティッシュやトイレットペーパーをおいておくと安心です。

おしりふきは、破れにくいタイプのものを選ぶと、手を汚さずに済みます。赤ちゃん用だと、薄くて破れやすいものが多いので、「介護用」「大人用」と書かれたものを選ぶようにしましょう。

拭いた後、すぐに捨てられるようにゴミ箱やゴミ袋も用意しておくと手間が省けます。

(5)シート・新聞紙

おむつ交換のときに、お尻の下に引くためのシートや新聞紙を準備しておきましょう。

シーツを汚さないように敷いておくために必要です。介護用の「おむつ替えシート」が売っていますが、すぐに洗えるレジャーシートやそのまま捨てられる新聞紙で代用できます。

(6)取り替え用のおむつ

取り替え用の新しいおむつを、手の届く範囲においておきましょう。おむつは1つのカゴにまとめ、ベッド付近に置いておくと使いやすいです。

では、実際におむつ交換をする手順も紹介していきます。

スムーズに介護用おむつを交換する手順

以下の手順をしっかり把握しておむつ交換をしてみてください。

  1. おむつを交換する旨を伝える
  2. 衣服を脱がせる
  3. 排泄状態や肌状態を確認する
  4. 陰部を洗う
  5. おむつを交換する
  6. 素早く服を着せる

手順を頭に入れた上で実践すると、より早く交換できます。

1.おむつを交換する旨を伝える

まずは「おむつ交換をしますよ」と一言声をかけることを忘れないように。

いきなり衣服を脱がせると、誰でも嫌な気持ちになります。声かけをしながら、近くに必要なものを揃えて新しいおむつを広げておくとスムーズです。

2.衣服を脱がせる

肌の露出が最低限になるように、素早く衣服を脱がせましょう。

腰を浮かせて、ズボンを下ろします。もし、元気があって体が動くようであれば「自分で脱ぐ?」と聞いてあげてください。

自分でできることをやってもらうことで要介護人のプライドを守ることができます。

3.排泄状態や肌状態を確認する

おむつを開けて、排泄状態や肌状態を確認しましょう。

いつもと排泄量が違ったり、便の状態が悪ければメモをしておきます。違和感があればかかりつけ医や訪問看護師・介護士に相談すると的確なアドバイスにつながるからです。

このとき肌状態をみてかぶれがないかもチェックし、かぶれが酷いなら医師から処方された皮膚用の薬を塗りましょう。

4.陰部を洗う

つづいて、陰部を洗います。

陰部を洗う時は、側臥位(そくがい)という横向きの状態になってもらいましょう。

側臥位になってもらうことで全身の負担をかけずに、固定することができます。次に、用意したタオルをお湯で濡らし、丁寧に拭いていきます。

ほかにも汚れている箇所がないか確認し、ウェットティッシュやトイレットペーパーを使って清潔な状態に近づけてみてください。

5.おむつを交換する

次に、おむつを交換します。

側臥位(そくがい)の状態のまま、おむつの中心を背骨にあてて体の中心とおむつの中心を合わせましょう。

中心合わせをしっかりしておくことで、排泄物の漏れを防げます。そして、中心を押さえながら、腰の下におむつを差し込みます。おむつを広げた状態で仰向けになってもらい、そけい部に合わせてテープを止めれば完了です。

ここで、おむつのギャザーがズレていないかを確認し、体の中心とおむつの中心が合っていれば完了です。

6.素早く服を着せる

最後に素早く服を着せてあげましょう。自分で着られるなら、本人に任せてOKです。

「おむつ交換させてくれてありがとう」

「気持ち悪かったら言ってね」

と、声かけも忘れないようにしましょう。

介護おむつ交換のポイント6つ

介護でおむつの交換をする際に、覚えておきたいポイントを6つ紹介します。

難しくはないので、参考にしてみてください。

その1.交換頻度は1日に4回を目安に

おむつ交換は、1日4回を目安に始めましょう。

おむつ交換を怠ると悪臭が発生し、衛生的にも良くないだけでなく、尿や便によって肌がかぶれてしまい、不眠の原因になることもあります。

初めの頃はこまめに「おむつ大丈夫?」「気持ち悪いときがあったら教えてね」と、タイミングを伺いながら、徐々にタイミングを合わせるようにしてください。

その2.夜間のおむつ交換は避ける

夜間のおむつ交換は要介護人の眠りを妨げるので、できれば避けておきましょう。

寝る前に、大容量の尿や便に対応できる大きなタイプのパットを使うようにしてみてください。そうすることで、寝る直前と起床時に交換し、夜間におむつ交換をしなくて良いように工夫できます。

その3.本人に適切なおむつを選ぶ

人によって排泄量は異なります。

そのため、一般的なサイズや分厚さで選んでも本人は「合わない」と感じる可能性があります。

おむつ交換をする際は、毎回排泄物の量を確認したり、サイズ感を本人に聞くようにしてみましょう。最適なおむつが見つけるきっかけになります。

その4.便利グッズを使って手際良く交換する

便利グッズを用意しておくと、手間と時間を減らすことができます。

防水シーツ 排泄物のモレがあってもシーツまで便や尿が漏れる必要を減らします。
おしりシャワー
(陰洗ボトル)
ノズルのついたボトルにお湯を入れ、ベッドの上で楽に排便を洗い流せます。
脱臭機 排泄物の悪臭を部屋から取り除けます。

積極的に便利グッズを取り入れて、快適に暮らせるような工夫をしましょう。

その5.おむつを引っ張らない

おむつを交換するときは、無理に引っ張らないように注意してください。

おむつを引っ張ると、破れて排泄物が飛び散ったり、摩擦で床ずれや表皮剥離を起こしたりすることがあります。体位変換をして側臥位(そくがい)の状態になってもらうことで、無理に引っ張らなくても、おむつ交換ができます。

初めは慣れないかもしれませんが、側臥位の体勢で交換するようにしましょう。

その6.ハッキリとした声かけをする

おむつ交換中は、ハッキリとした声かけをして目的を伝えるようにしましょう。

ですが、あなたが事前に以下のような声かけをすれば、思いを伝えられます。

  • 「ちょっとごめんね」
  • 「横向いててしんどくない?」
  • 「痛かったら言ってね」
  • 「交換ありがとう」

声かけをすることは、「恥ずかしくないことだよ」と伝えるために必要な行為です。

介護の負担を減らすために利用できる3つのサービス

毎日のおむつ交換に負担を感じているときは、介護のプロへの相談も検討してみてください。

ここでは介護の負担を減らすために3つの代表的なサービスをお伝えします。

(1)訪問介護サービス

訪問介護サービスとは、訪問介護員や介護福祉士が家で身体介助やカウンセリングを行ってくれるサービスです。要介護人が自立した生活を送ったり、介護人の負担を減らせるような支援を行ってくれます。

具体的なサービス内容

  • 食事介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 移乗介助
  • 体位交換
  • 掃除
  • 洗濯
  • 食事の準備 など

訪問介護サービスに来ていただいている間は、外出することも可能です。時間っを有効活用したい方に向いているサービスです。

(2)デイサービス

デイサービス(通所介護)とは、要介護認定を受けた人が介護サービスを受けるために通う施設のことです。送迎をしてもらえるので、車を持っていなくても利用できます。

具体的なサービス内容

  • 入浴介助
  • 昼食の介助
  • 排泄介助
  • 看護師によるバイタルチェック
  • レクリエーション

こちらの場合、朝から夕方まで施設に要介護人を預けられるので、1日外出することができます。

また、家族以外の人と交流する良い機会にもなるので、人と話すことが好きな方が好むサービスです。

(3)ショートステイ

ショートステイ(短期入所生活介護)とは、1泊〜最大30日まで宿泊で介護サービスを受けられる施設です。

介護する人が家を空ける必要がある時や体調不良、リフレッシュしたい時に気軽に利用できます。

具体的なサービス内容

  • 入浴介助
  • 食事介助
  • 排泄介助
  • 看護師によるバイタルチェック
  • レクリエーション
  • 移乗介助
  • 体位交換

4日未満の宿泊の場合、空きがあればいつでも利用できます。

(※4日以上ショートステイを利用するためにはケアプランが必要となるケースもあります。)

介護サービスを受けるなら要介護認定を申請しよう

ご紹介した介護サービスを利用するときは、要介護認定を申請しましょう。

申請は、最寄りの市役所や地域包括支援センターで行えます。審査には1ヶ月程度かかるため、早い段階から事前に申請することがおすすめです。

まとめ

介護でおむつ交換が必要になった場合、要介護人にも精神的負担がかるため、素早くおむつ交換をしてあげることが大切です。

そのためにも、準備物を揃え、手順を理解した上でおむつ交換をしましょう。

一方で、介護する人にとってもおむつ交換は、精神的・体力的負担になります。困ったときは、市役所や地域包括センターで相談してみてください。

「こんなことも頼って良いんだ」と参考になるアドバイスを頂けます。

編集部おすすめPR CONTENTS

新着記事NEWS