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ウォーキングはご年配の方でも気軽にできる運動ですが、なかには面倒と感じる人もいるのではないでしょうか。
ウォーキングには、生活習慣病や認知症の予防効果をはじめとしたさまざまなメリットがあります。
本記事では、ウォーキングのメリットや注意点、効果のあるウォーキングを続けるためのポイントについて解説します。
ウォーキングを日常生活に取り入れて、健康的なシニアライフを送ってください。
高齢者によるウォーキングのメリット
ウォーキングは手軽におこなえるうえに、身体面だけでなく、脳や心にもよい影響を与えてくれる運動です。
実際に取り組み始める前に、ウォーキングが持つメリットについて把握しておきましょう。
具体的な内容は以下のとおりです。
- 病気の予防と改善ができる
- 認知症予防になる
- リフレッシュ効果がある
詳細を確認しましょう。
メリット1.病気の予防と改善ができる
ウォーキングは生活習慣病の予防と改善効果が期待できる運動です。
継続的なウォーキングには血圧を下げるタウリンを増加させる作用があります。また、ウォーキングによって心肺機能が強化されるほか、骨に適度な負荷がかかることで骨形成が促進されます。
そのため、ご年配の方はウォーキングによって、高血圧や心血管疾患、骨粗しょう症などの予防と症状の改善が期待できるのです。
メリット2.認知症予防になる
ウォーキングによって脳への血流が増えることで、認知症予防の効果が期待できます。
継続的なウォーキングには脳神経を活性化させる作用があります。適度な運動によって脳神経内部でのタンパク質の分泌がおこなわれ、神経細胞や血管の形成が促されるのです。
そうすると記憶をつかさどる海馬や記憶力にかかわる側頭葉の働きが活性化され、認知症予防につながると考えられています。
メリット3.リフレッシュ効果がある
ウォーキングをすれば気分をリフレッシュすることができます。
歩くことでリラックス効果のあるホルモンが分泌されるほか、運動によってストレスが解消されるのです。
また、運動をすることで得られるリフレッシュ効果以外にも、歩きながら季節の移り変わりを感じたり、ウォーキング中に近隣の人と会いコミュニケーションを取ったりすることでも気分転換ができます。
高齢者によるウォーキングの注意点
ウォーキングは手軽におこなえる運動ですが、注意しておきたいポイントがあります。
注意を怠ってしまうと怪我をしたり、健康を損なう恐れもあるので、ウォーキングに取り組む際には決して忘れないようにしましょう。
具体的な注意点は以下のとおりです。
- 準備体操は忘れないようにする
- 水分補給をこまめにおこなう
- 体調を考慮し、無理をしないようにする
上記注意点にくわえ、ウォーキングをしたいと考えている人で、持病がある場合や治療を受けている場合は、事前にかかりつけ医師に運動をしても問題ないか確認しておきましょう。
注意点1.準備体操は忘れないようにする
ウォーキングの前には、必ず準備体操をしましょう。
「ただ歩くだけ」という認識で準備体操をしない場合は、筋肉や関節の怪我をしてしまう危険があります。大きく呼吸しながら、ゆっくりと全身を伸ばしていきましょう。
具体的には以下の3つの体操をおこなうのがおすすめです。
- 足を前後に開きふくらはぎを伸ばす
- 真っ直ぐ立ち、背伸びするようにかかとを持ち上げ5秒キープする
- 両腕の肘を引き、肩甲骨を寄せる
準備体操をすれば身体が大きく動かしやすくなるので、ウォーキングの効果も増します。
怪我を防止し、より効果的にウォーキングをおこなうためにも、準備体操を忘れずにおこないましょう。
注意点2.水分補給をこまめにおこなう
ウォーキングをおこなうと、体内の水分が汗として発散され脱水症に陥る危険性があります。
とくに65歳以上の人は、若い人に比べてのどや口の渇きを感じにくい傾向があるため、ウォーキング中にはこまめな水分補給を意識しましょう。
また、水分補給の際には、糖分があまり含まれていない飲み物を選ぶのがおすすめです。
この理由は、ウォーキング中には頻繁に水分補給するため、糖分が多く含まれているとカロリーオーバーの原因になり健康を損う可能性があるからです。市販のスポーツドリンクを薄めて飲むなど、糖分をとりすぎないよう意識しましょう。
注意点3.体調を考慮し、無理をしないようにする
ウォーキングは大前提として「無理をしない」程度におこなうことが重要です。
身体の不調や気分がすぐれない日、悪天候の日には、無理をせずに休みましょう。
健康のためにウォーキングをおこなうのであり、身体を壊してしまっては本末転倒です。
これまで日常的に運動機会がなかった人はとくに注意しながら、無理のない範囲でウォーキングに取り組みましょう。
効果のあるウォーキングを続けるためのポイント
手軽にできてさまざまな効果が期待できるウォーキングですが、継続するためにはいくつかのポイントを押さえておかなければなりません。
ここではウォーキングを効果的に続けていくための以下の3つのポイントについて紹介します。
- 正しいフォームを意識する
- 時間や歩数をカウントし、目標を決める
- 頻度を決め、体調管理を心がける
正しい方法でおこない、効果を感じながらウォーキングを続けていきましょう。
ポイント1.正しいフォームを意識する
ウォーキングの効果を高めるためには、正しいフォームを意識する必要があります。
具体的には以下の3点を意識しましょう。
- 肘を曲げ、腕を後ろまで振る
- かかとで着地しつま先で地面を押す
- 普段より少し大股で歩く
間違ったフォームで力を入れすぎたり、あまりにも大きく身体を使いすぎたりすると怪我につながる可能性があります。
正しいフォームで怪我を避けながら、効果的にウォーキングをおこないましょう。
ポイント2.時間や歩数をカウントし、目標を決める
ウォーキングを継続しておこなうためには、時間や歩数をカウントして、1日の目標を決めるのがおすすめです。
厚生労働省の「身体活動・運動」によると、ご年配の方は1日の平均歩数を男性が6,700歩、女性が5,900歩に目標設定するのがよいとされています。そのため、この数字を目標に万歩計で歩数を数えながらウォーキングに取り組むのがよいでしょう。
ただし、上記はあくまでも目安であり、ウォーキングには決められた時間や歩数はありません。一度に頑張りすぎると長続きしないものです。
まずは、「準備体操も含めて30~40分程度ウォーキングをする」など自分に合う目標を設定しましょう。
ポイント3.頻度を決め、体調管理を心がける
ご年配の方のウォーキングは毎日おこなうのが理想です。しかし、身体の状態は人それぞれなので、ご自身に合う頻度でおこなうのが重要です。
体調が悪いにもかかわらずウォーキングを続けてしまうと、身体に大きな負担を与えかねません。
不安がある場合、ウォーキングは2日に1回に留めるなど無理をしないようにしましょう。
ご自身の健康状態に合う頻度を設定するのが、ウォーキングを続けるうえで重要なポイントです。
まとめ
ウォーキングはご年配の方でも無理のない範囲でおこなえるだけでなく、生活習慣病や認知症の予防効果をはじめとしたさまざまなメリットがある運動です。
本記事で紹介した注意点やポイントを意識してウォーキングをおこない、無理なく効果的に健康寿命を伸ばしましょう。