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定年を迎えたら、もう一度大学で学び直したいと考える人も多いのではないでしょうか。
定年後は、学びたかったことを勉強できる絶好のチャンスと言えます。なぜなら、現役で仕事をしていたときより時間の余裕がたっぷりあるからです。
この記事では、定年後に大学で学び直すメリットや大学で学ぶ方法、大学入試の勉強で失敗しないコツ、大学に通わずに学ぶ方法などを解説します。
自分の目的や費用、体力にあわせた大学を選ぶことで、定年後の生活も楽しくなるでしょう。
定年後に大学で学ぶメリット
定年後に大学で学び直したいけど、年齢的に少し躊躇ってしまうというご年配の方も多いですよね。しかし、ご年配の方だからこそ、定年後に大学で学ぶメリットがあるのです。
定年後に大学で学ぶメリットは、下記の3つあります。
- 生きがいを持てる
- 人とのつながりができる
- 楽しみながら学べる
定年後に大学で学び直したいと考えている人は、参考にしてみてください。
1.生きがいを持てる
定年後は、大学に通うことで生きがいを持てるようになります。
シニアライフは時間に余裕があるので、毎日がダラダラと過ぎてしまうことが多いのですが、大学に通えば刺激を受けられるでしょう。
また、大学に通うことで新しい発見や自分自身の成長にも繋がるので、生きがいを持てるのではないでしょうか。
2.人とのつながりができる
大学に通うことで、今まで知りあうことのなかった人たちと出会うことができます。
平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果では、仲間と集まったり、おしゃべりをしたりすることや、親しい友人、同じ趣味の人との交際を普段の楽しみと答えた人が47.4%もいました。
同じことを学ぶ仲間との出会いは、日々を充実したものにしてくれることでしょう。
さらに、大学では普段接する機会のない若い世代の人たちとも触れ合うことができます。若い人たちとのコミュニケーションは、ご年配の方にとって大きな刺激となるはずです。
若者の考えを知ることで、お子様やお孫さんとの会話も弾むようになるかもしれませんね。
3.楽しみながら学べる
「学びたい」という強い思いのもと大学へ通うので、楽しみながら授業を受けることができます。
定年後に大学へ通うご年配の方は、自分自身の意思で学ぶことを決めて通っているはずです。自分自身の意志で決めたことは好きなことなので、楽しく取り組めることでしょう。
そして、楽しみながら学ぶことが生きがいにつながり、充実した生活を過ごせるようになるかもしれません。
定年後に大学で学ぶ方法
定年後に、大学で学ぶ方法は次の3つです。
- シニア入試枠で大学に入学する
- 聴講生制度を利用する
- 通信教育を受ける
ここでは、定年後に大学で学ぶ方法について解説していきます。定年後に入学できる大学や大学院はないかなと探している人は、確認してみてください。
1.シニア入試枠で大学に入学する
シニア入試枠とは、大学側がシニア世代にもう一度学んでもらうために設けているシニア向けの特別枠のことです。
シニア向けの特別枠では、学科試験が免除となり、小論文と面接のみとしている大学がほとんどです。
また、入学金や学費の減免をおこなっている大学のほか、シニア向けに奨学金を設けている大学もあるので、ぜひ検討してみてください。
2.聴講生制度を利用する
「大学の講義を受けたいけれど毎日の通学が難しい」、「単位の取得に自信がない」という場合は、聴講生制度をおすすめします。
聴講生制度とは、大学の特定の科目を受けることができる制度です。
興味のある科目だけを受けられるので、シニア入試で大学に入るよりも気楽に学ぶことができるでしょう。
聴講生制度に受験はなく、書類選考となっています。
ただし、受けられる科目が限定されていることや単位の取得は不可能である点には注意が必要です。
大学を選ぶ際は、自身の受けたい科目が聴講可能であるかを確認しましょう。
3.通信教育を受ける
家から大学までの距離が遠かったり、体の不調で毎日大学に通うことが難しかったりする場合は、通信教育を選択しましょう。
通信教育であれば、自宅で学びながら大学の卒業資格が貰えるからです。
実際に、通信教育では下記のように4つの学習方法が規定されています。
- 印刷教材などによる授業
- 放送授業(テレビ・ラジオ)
- 面接授業
- メディアを利用しておこなう授業
面接授業では、講師との対面授業になり一定期間は通う必要があります。ただし、講師を前に質問できるので、疑問を解消できるよい機会となるでしょう。
選抜方法は、受験ではなく書類選考が多いようです。
文部省の大学通信教育基礎資料集によると、平成11年時点で大学通信教育を受ける60歳以上の人が27名だったのに対し、平成23年には467名に増えたと記載されています。
若い人のなかに入って勉強することに抵抗がある人にも、通信教育はおすすめです。
大学入試の勉強で失敗しないコツ
大学に通って人生を変えようと思っているときに、大学入試で落ちてしまうのは避けたいですよね。
大学入試の勉強で失敗しないためには、今の年齢にあった方法で勉強することが重要です。
ここでは、大学入試の勉強で失敗しないコツについて解説しますので、参考にしてください。
1.何度も繰り返す
覚えられなくても諦めず、何度も繰り返し覚えるようにしましょう。
一般的に、年齢を重ねると、記憶力が減少してしまいます。「若いころは覚えられたのに」、「なぜ覚えられないのだろう」と悲観する必要はありません。
若いころの3倍繰り返し覚えるつもりで、勉強すれば知識として定着するでしょう。
他の人より3倍努力して覚えたことは、あなたにとってよい経験となるはずです。
2.体力的に無理をしない
食事や休憩を取らずに根を詰め過ぎてしまったり、徹夜で勉強したりすると体に負担がかかってしまいます。学生の頃と同じように無理な勉強をしてしまえば、健康を害してしまうかもしれません。
また、せっかく勉強を頑張っても、効率が悪ければ進学ができない可能性もあるので体力的に無理をしない勉強を心がけましょう。
大学入学後は、ウォーキング中や通学中などの空き時間に講座の内容を聞く勉強法がおすすめです。
大学に通わずに学ぶ方法
大学で学びたい気持ちはあるけれど「勉強についていけるのか心配」、「お金の面や身体面に不安があり通学が難しそう」と考えている人は、大学に通わず学ぶ方法もあります。
- シルバー大学
- 公開講座
それぞれについて内容を確認していきましょう。
シルバー大学
シルバー大学は、シニア大学とも呼ばれており、50歳から60歳以上の方を対象とした学校です。
自治体や大学法人、NPO法人などが運営しています。
また、シルバー大学は学ぶ目的以外に、人とのつながりを求める人や趣味を深める場として利用している人も多いです。
学べる内容や通う年数、学費などは学校により異なるので、事前に確認しておきましょう。
公開講座
公開講座とは、大学でおこなわれる市民向けの学習の場です。
開催される講座は大学により異なります。
オンライン開催している講座もあるので、家の近くに大学がない場合でも参加可能です。
厚生省が委託調査した平成29年度開かれた大学づくりに関する調査研究によると、年齢別では60代以上の受講者がもっとも多い結果となっています。
無料で開催している大学も多いので、興味のある講座があれば積極的に参加してみましょう。
まとめ
いくつになっても、学びたいと思うことは素晴らしいことです。
定年後も大学で学びたい人は、以下の方法を参考にしてください。
- シニア入試制度を利用する
- 聴講生制度を利用する
-
通信制度を利用する
また、大学に通うことへの不安があるならば次の方法も検討してみてくださいね。
- シルバー大学
- 公開講座
全国には、大学に通っているご年配の方が多くいます。大学や公開講座などを利用して知的好奇心を満たし、充実したシニアライフを送りましょう。