仕事を引退すると、自由な時間が増え何をしようか迷っていたり、社会との繋がりが乏しくなったりするのは心配ですよね。そんななか、SNSを始める中高年は少なくありません。

中高年でも使いやすいSNSをうまく使えば、人間関係の維持や情報収集、連絡手段として重宝するでしょう。

一方で、SNSならではの注意点も踏まえてトラブルに巻き込まれないように利用することが大切です。

ここでは中高年におすすめのSNSや、有効活用の方法、そしてSNSを利用するうえでの注意点を紹介します。

SNSに興味がありつつもこれまで始められていなかったミドル・シニア世代の方々も、この記事を参考にすれば、SNSとうまく付き合うことができるでしょう。

中高年の方がSNSを活用するメリット

中高年の方がSNSを活用するメリット

SNSは「ソーシャルネットワークサービス」の略で、次のようなさまざまな用途に使えます。

  • 知人とのコミュニケーション
  • 情報収集の手段
  • 緊急時の情報連絡手段
  • 自分に関する情報発信の手段

PCやスマートフォンで利用するもので、多くのサービスが基本料金無料です。

中高年方がSNSを利用するメリットについて紹介していきます。

共通の趣味をもつ人との人間関係が構築される

SNSを通じて、共通の趣味をもつ知人などとの人間関係を構築できます。

歳をとると外出の機会が減り、つい人間関係が希薄になりがちです。SNSがあれば家にいながらでも、いろいろな人とコミュニケーションを取れるでしょう。

ときには共通の趣味をもつ人を発見し、友人を増やすことも期待できます。

情報収集の手段になる

SNS上にはさまざまな情報が発信されています。広告を発信している企業もありますし、付帯サービスとしてニュースを発信しているSNSも少なくありません。

また、一般の人が発信している情報にアクセスすることで、マスコミにも流れていないような最新の情報を入手することもできるかもしれません。

緊急時の情報連絡手段になる

SNSが情報連絡手段になるのもメリットの1つです。

とくにご年配の方は、怪我や急病などで緊急事態に陥るリスクもあります。

SNSがあれば、そんなときにもSNSを通じて連絡を取れば、難を逃れられる確率を高められるかもしれません。一人暮らしのご年配の方にとって、とくに重要なメリットと言えるでしょう。

趣味や個性について発信できる

SNSを通じて、自分の情報を発信することができます。

絵画や写真、詩など、趣味によっては積極的に多くの人に発信したいと考えることもありますが、SNSなら容易にその希望が叶います。

また、気軽に自分のことを発信することで、自分のことをより多くの人に知ってもらったり、共感してくれた人と繋がりをもったりすることもできるでしょう。

中高年の方におすすめのSNS4選

中高年の方におすすめのSNS4選

現在、多様なSNSが展開されており、なかには操作が複雑で中高年が初めてチャレンジするには向かないものもあります。

そこで、ここでは数あるSNSのなかから中高年がこれからチャレンジするうえでおすすめのSNSを4つ紹介します。

どのSNSを始めようか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

その1.らくらくコミュニティ

らくらくコミュニティ」はとくに中高年やご年配の方をターゲットにしたSNSで、すでに会員は200万人以上。いろいろな人と共通の趣味や話題について交流することができます。

特徴的なのが、専門スタッフが24時間投稿をチェックしていることです。個人情報など不適切な内容が投稿された場合は、公開がブロックされるなどの対応が取られるため、情報漏洩のようなトラブルを予防できます。

ニュースや記事も中高年やご年配の方が興味を持つ内容を中心に構成されているため、情報収集の手段としても便利でしょう。

その2.LINE

LINE」は日本で使用されているSNSのなかで最大規模ともいえるSNSで、利用者は8,400万人にのぼります。

登録は少し面倒ですが、一度アカウントを作成すれば便利なサービスが多いです。友だち機能を使えば、知人とチャットや通話を通じて連絡を取り合うことができます。

また、多くの企業が公式アカウントを運営しており、LINEを通じて情報収集をしたり、さまざまなサービスを利用したりすることが可能です。音楽や漫画などエンターテイメントのサービスも豊富ですよ。

スマートフォンの操作が得意な人は、LINEで展開されているサービスを積極的に活用してみてください。またあまり得意ではない、という人は友だちとのメッセージ機能、通話機能を使用するだけでも便利に感じるでしょう。

その3.Slownet

Slownet」は「始める」「繋がる」をテーマにセカンドライフを楽しみたいシニア向けのSNSとなっています。60〜70代が中心でありながら、会員数は8万人以上。多くの同年代の人と人間関係の構築が可能です。

SNS内では100以上の登録サークルがあり、自分の趣味にあったサークルに加入することで、共通の趣味の知人を見つけたり、趣味に関する情報発信をしたりできます。なかには交流会などを積極的に開催するサークルもあるようです。

情報発信される記事やニュースも健康やセカンドライフ、終活などシニア層の興味をひく内容が中心になっています。

その4.趣味人倶楽部

趣味人倶楽部」は趣味を軸に展開されているSNS。そのため、共通の趣味の人を見つけたり、趣味に関する情報発信したりするのに最適です。

趣味ごとに投稿はカテゴリ分けされているので、興味があったり、実際に自分で取り組んだりしている趣味のカテゴリを閲覧したりするとよいでしょう。投稿内容についてコメントを発信することも可能です。

趣味をベースにSNSが形成されているので、同じ趣味を持つ別の年代の人と繋がりをもつチャンスがあるのも特徴。同年代以外にも人間関係を広げたい人にもおすすめです。

中高年のSNSにおける注意点

中高年のSNSにおける注意点

SNSは中高年にとってとても便利である一方、注意すべき点もあります。

SNS上における不適切な振る舞いが、他の利用者とのトラブルに発展したり、詐欺などの犯罪に巻き込まれたりするケースも。

また、使いすぎて健康を害する人もいますので、節度を持って利用するのが大切です。

個人情報の取り扱いに注意する

SNSは多くの他人に情報を発信するサービスです。個別の設定をしなければ会員全員が、SNSによっては会員以外にまで情報が発信されます。

もし個人情報のような機微情報を流してしまうと、多くの人間に自分の情報が知れ渡ってしまうことにもなりかねません。そこから犯罪に巻き込まれたり、いたずら電話などの被害を受けたりするリスクもあるので、SNSで発信する情報には注意が必要です。

SNS上でも礼儀を忘れない

SNSは直接他人と相対しないため、つい礼儀や言葉遣いが疎かになってしまう人もいますが、あくまでSNSの向こうには別の人間がいます。失礼な態度や攻撃的な言動などが他の利用者とのトラブルに発展するケースは少なくありません。

無用なトラブルを避けるためには、実際に友人、知人と相対しているとの同様に、相手のことを思いやって礼儀正しく対応するよう心がけましょう。

詐欺などの犯罪に気をつける

個人情報の漏洩を控えたとしても、SNS上ではさまざまな犯罪リスクがつきまといます

とくにSNSを通じて怪しい話を持ちかけ、金銭を騙し取るなどの詐欺行為は散見されます。運営業者が監視しているとはいえ、最後は自分で身を守るしかありません。

そもそもSNSは儲け話などをする場所ではないということを理解し、怪しい話に乗ってしまわないように気をつけましょう。

SNS依存症に注意する

SNSが便利だからといって、使いすぎは禁物です。ついSNSに夢中になって一日中スマートフォンやPCの前から離れられなくなってしまう人が少なからずいます。

長時間のスマートフォンやPCの利用は目によくありませんし、睡眠などを削って不健康な生活に陥ってしまう場合も。1日の利用時間を制限するなど、適度な利用を心がけることをおすすめします。

まとめ

多くの人に広く浸透したSNSですが、ミドル、シニア世代でも使いやすいSNSもいくつかあります

情報発信や人間関係の構築、自分の趣味に関する情報発信など、SNSにはさまざまな用途があります。

一方で、トラブルや詐欺などの犯罪、依存症による健康被害の温床になるなど、SNSにはさまざまなリスクもあります。

適度な利用を徹底するなど、自己管理をしながら、上手にSNSを活用していきましょう。