「仕事を引退して久しく時間を持て余している」「余暇を漫然と過ごしていて生きがいが見つからない」「運動不足・認知症が心配」このように考えているご年配の方は多いようです。
そのようなご年配の方には、趣味を持つのがおすすめ。生きがいが持てる、運動不足や認知症予防につながるなど、趣味を持つことでさまざまな効果があるのです。
この記事ではご年配の方が趣味を持つ効果や、趣味を選ぶうえでのポイント、おすすめの趣味を紹介します。自分にあった趣味選びの参考にしてくださいね。
ご年配の方が趣味を持つことで得られる効果とは?
ご年配の方が趣味を持つことには3つの効果が存在します。
- 運動不足を解消できる
- 認知症を予防できる
- 人間関係を維持できる
体を動かす活動を趣味にすると、運動不足の解消にもつながります。ご年配の方の運動不足はさまざまな生活習慣病の原因にもなるでしょう。長生きするためには適度な運動を趣味にするのが効果的なのです。
また、体を使った運動を趣味にすれば、認知症の予防にも効果があります。そのほか手芸のように指先を活発に動かす趣味も、脳の活性化につながるとされているのです。
人間関係が狭まってしまうのも、ご年配の方によくある悩みの1つ。共通の趣味を持つ仲間と交流を深めれば、人間関係を維持できます。また、買い物や教室へ通うなどの外出のきっかけになるため、社会との接点も維持することができるでしょう。
ご年配の方の趣味選びの4つのポイント
「どんな趣味を選んだら、運動不足解消や認知症予防になるんだろう」と気を張る必要はありません。
自分が興味を持ち自然に楽しめたり、長く続けられたりする趣味がおすすめです。
具体的には次の4つのポイントを意識して探すとよいでしょう。
- 興味が持てる趣味を選ぶ
- 趣味に対応できる体力があるか
- 一人でやる趣味か、複数人で集まる趣味か
- 経済的な負担は問題ないか
ここからは、趣味選びのポイントについて詳しくお伝えします。
その1.興味が持てる趣味を選ぶ
趣味に生きがいを感じるためには、自分が興味を持てるものを選ぶことが大切です。
若い頃に熱中した趣味を再開したり、興味はあるけど時間がなくてできなかった活動にチャレンジしたりするのもおすすめです。
好きなことを趣味にすれば、生きがいを持って充実した日々を過ごせるでしょう。
その2.趣味に対応できる体力があるか
自分の体力を踏まえて趣味を選ぶのも大切です。
健康のためにジョギングや球技などの負荷がかかる運動を趣味に選ぶ人もいますが、体力が衰えているなかで無理をしては続きません。
自分の体力や運動機能と相談して、無理のない趣味を選びましょう。
その3.1人でやる趣味か、複数人で集まる趣味か
趣味には1人でおこなうものと、複数人で集まっておこなうものがあります。
他人と集まるのが好きであれば、合奏やチームスポーツなど、複数人でおこなう趣味がよいでしょう。
一方で、1人でじっくり取り組むのが好きであれば、裁縫や盆栽など自宅でおこなう趣味が向いています。
その4.経済的な負担は問題ないか
経済的な負担についても忘れてはいけません。趣味は長い間続けていくものなので、自分の年金と貯蓄で賄うことができなければ、続けることは難しいかもしれません。
趣味教室への月謝や材料費、施設利用料などの負担を考えて趣味を選ぶのが大切です。
そうはいっても基本的には、お金がかからない趣味も多いので、安心してくださいね。
ご年配の方におすすめの趣味ランキングベスト10
ご年配の方でも楽しめて続けやすく、運動不足や認知症にも効果的な趣味を10個ピックアップしました。
- 園芸・庭いじり・ガーデニング
- 映画鑑賞
- カラオケ
- カメラ
- スポーツ観戦
- 俳句・短歌・詩作
- 楽器演奏
- 美術鑑賞
- 遊園地・動植物園・水族館
- 編み物・手芸
これらは手軽にできるものや運動を伴うものなど、ご年配の方に人気の趣味です。
趣味選びに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
1位 園芸・庭いじり・ガーデニング
定年後に園芸や庭いじりなどを趣味とするご年配の方は多いようです。
自分が手をかけた花や野菜が育つことの達成感や、美しい庭や花々から癒しを得られます。
また、日光浴と適度な運動、手先の使用が伴うため、運動不足の解消にも役立つでしょう。
2位 映画鑑賞
映画鑑賞は、手軽に始められる趣味としておすすめです。レンタルDVDや動画配信サービスを利用すれば、自宅でも映画を視聴できます。
また、運動や社会とのつながりという観点からは、たまに映画館に出かけて大きなスクリーンで映画鑑賞をするのもよいでしょう。
高齢者向けの割引サービスを実施する映画館も多く、コスト面でも手軽に映画を鑑賞できますよ。
3位 カラオケ
カラオケはご年配の方にも人気の趣味で、デイサービスなどでもさかんに取り入れられています。歌うことでストレスの発散や、血圧を安定させることが可能です。
また、20曲歌うと60分のウォーキングと同等のカロリー消費効果があります。
音程やリズムを合わせたり、歌詞を覚えたりすることで脳の活性化につながるでしょう。グループでカラオケに行けば、人間関係の維持も可能です。
4位 カメラ
カメラを趣味にすると、被写体を求めて外出するきっかけができます。自分のペースで楽しむことができるため、ご年配の方にもおすすめです。
また、カメラは機材の購入費用こそかかりますが、買ってしまえばそれ以上の出費は必要ありません。
1人でも楽しめる趣味ですが、写真を共有して趣味仲間との交流を持つことで、人間関係を充実させている人も少なくありません。コンテストに写真を出して受賞を目指すことを生きがいにするのもおすすめです。
5位 スポーツ観戦
若い頃にスポーツをやっていた人には、スポーツ観戦もおすすめです。いまはネットやテレビなどでさまざまなスポーツを放映しており、自宅でも観戦できます。
そして、たまにスタジアムや球場などに足を運んで、生でスポーツ観戦すると脳にとってもよい刺激となります。同じチームを応援する仲間を見つけて、交流を増やすのもよいでしょう。
6位 俳句・短歌・詩作
俳句や作詩は、書くものさえあればいつでもどこでも始められます。長い人生経験を活かして深みのある詩が書けるかもしれません。
独学で始めることもできますが、より洗練された詩を書くために俳句や短歌などの教室に通うのもおすすめです。
7位 楽器演奏
楽器の演奏は若い頃に演奏していたものを再開させる人だけでなく、引退後に初めてチャレンジする人も少なくありません。
音楽を奏でることは癒しにつながるほか、指先を多用することや楽譜を読むことが脳の活性化につながります。
また、バンドやグループを組んで活動する場合には、演奏仲間との充実した交流を持つことも可能です。
8位 美術鑑賞
美術鑑賞も気軽に楽しめる趣味です。絵を眺めるだけでなく解説文を読み絵の背景を学べば、さらに深く美術品を楽しめます。
ご年配の方は入館料の割引を受けられたり無料だったりするので、費用面でも手軽でおすすめです。また、美術館のような施設に行くようにすれば、継続的に外に出るきっかけにもなります。
9位 遊園地・動植物園・水族館
まだまだ活動的に過ごしたいという人は、孫や家族と楽しむテーマパークを趣味にするのもおすすめです。園内を歩くことで、運動不足の解消につながります。家族と過ごす時間が生きがいにもなるでしょう。
ランキングのなかでは比較的ハードな活動なので、自分で問題なく歩行できる元気な高齢者向けの趣味にあたります。
10位 編み物・手芸
ご高齢の方のうち、編み物を始める人も少なくありません。
道具や糸などは比較的安く手に入るため、初めやすいのが特徴です。また、編み物は慢性的な痛みや不安を和らげ、認知症予防にも役立つという研究結果もあります。
自宅で1人でもできるため、他人との交流があまり得意でない人にもおすすめです。一方で、編み物教室に通って仲間と作品を見せ合えば、編み物をきっかけに人との交流を持つこともできるでしょう。
まとめ
ご年配の方にとって、趣味は運動不足の解消や認知症の予防、人間関係の維持といったさまざまな効果があります。自ら興味を持って、続けられる趣味を持つことをおすすめします。
記事で紹介したおすすめの趣味には、外出を伴うもの、他人と集まっておこなうものなど、ご年配でも楽しみやすいおすすめ趣味はたくさんあります。
自分なりの生きがいとなる趣味を見つけて、充実したシニアライフを送りましょう。